金融映画6選 見ればお金に詳しくなる!
金融界を舞台にした映画は多いです。例えば、史上最大の経営破綻から歴史に残った「リーマンショック」は映画のテーマになっています。他にも、歴史的な金融の事件にフォーカスした数々の映画が生まれています。ついつい数々のドラマが経済や社会の本質、人間の心理に迫ります。
映画を見ることで、金融の歴史を追体験することができます。なお、過去の金融危機を知ることで、投資の経験値アップにもつながります。
ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023)
ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023)
『ダム・マネー ウォール街を狙え!』は、「ゲームストップ株騒動」の実話をもとにした映画です。一般投資家とヘッジファンドなどの大手企業との間で行われた「空売り戦争」により、世界中の注目を集めました。SNSを通じて団結した個人投資家たちが金融マーケットを席巻し社会現象を描きます。
コロナ禍の2020年、主人公のキース・ギルは、全財産5万ドルをゲームストップ社の株に注ぎ込みます。しかし、アメリカ各地の実店舗でゲームソフトを販売する同社は時代遅れです。なお、倒産間近と囁かれていました。だが、キースは赤いハチマキにネコのTシャツ姿の「ローリング・キティ」という名で動画を配信します。そして、同社の株が過小評価されているとネット掲示板で訴えます。
すると、彼の主張に共感した大勢の個人投資家がゲームストップ株を買い始めます。ゆえに、21年初頭に株価は大暴騰となります。同社を空売りして一儲けを狙っていた大富豪たちは大きな損失を被ります。この事件は連日メディアを賑わせ、キースは一躍時の人となります。
マネー・ショート 華麗なる大逆転(2015)
リーマンショックで巨額の利益を叩き出したトレーダーにフォーカスした映画です。リーマンショックの裏側でいち早く経済破綻の危機を予見した4人の男たちの実話を描きます。実話を元にした作品であり、映画の中の多くの人物や機関は現在も存在します。また、単に2008年の金融危機の歴史を理解させるだけでないです。一般投資家にとって、多くの考察をもたらすクラシックな教材となります。
05年、ニューヨーク。トレーダーのマイケルは、住宅ローンを含む金融商品が債務不履行に陥る危険性を政府や銀行家に訴えます。だが、全く相手にされないです。そこで、「クレジット・デフォルト・スワップ」という金融取引でウォール街を出し抜く計画を立てます。そして、08年に住宅ローンの破綻に端を発する市場崩壊の兆候が表れます。
サブプライムローンやCDOなどの派生金融商品はすでに過去のものです。だが、派手に包装された高リスク商品、倫理的でない投機家たちはまだ存在しています。最良の方法は、自分のリスクを把握します。そして、どんな取引にも慎重に取り組み、知識を拡充することです。
マージン・コール(2011)
2008年の世界金融危機(リーマン・ショック)を題材にした社会派サスペンスです。また、金融マンの視点からウォール街が崩壊へと向かう緊迫の24時間を描きます。
英語の原題は「Margin Call」という金融用語で、証拠金の追加を指します。つまり、証拠金取引にはポジションを保護するために一定額の資金が必要です。取引が損失を出す場合、口座にある資金がポジションを保護するのに不足している場合、取引先は口座資金を補充するように求めます。これが追加証拠金の通知です。
当時、ウォール街の投資会社で大量解雇が発生します。その対象となったエリックは、後輩のピーターにUSBメモリーを託します。そして、その晩ピーターは、USBメモリーのデータを調べます。ゆえに、会社倒産にも繋がる衝撃の事実を知ります。
ウォール・ストリート(2010)
オリバー・ストーン監督の名作「ウォール街」の23年ぶりの続編です。なお、「ウォール ストリート」は、2008年のリーマン ショックに触発されます。
内部取引で有罪判決を受けたウォール街のカリスマ投資家ゴードン・ゲッコーが刑期を終え、経済評論家として復帰します。また、若く有望なトレーダーであるジェイコブは、ゴードンの娘であるウィニーとのロマンスを築いています。成功を追求するため、ジェイコブはゴードンに金融の生き残り方を学ぼうと決断します。しかし、ゴードンはジェイコブに対して知られざる考えや計画を抱えているようです。
ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)
1980年代から90年代にかけて「ウォール街のウルフ」という異名をとった伝説のブローカー、ジョーダン・ベルフォートのセンセーショナルな半生を描いた映画です。マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオが5度目のタッグを組みます。
ジョーダンは22歳でウォール街の投資銀行に入行します。学歴もコネも経験もなかったが、誰も思いつかない斬新な発想と巧みな話術で瞬く間になりあがっていきます。そして、26歳で証券会社を設立します。ジョーダンは、年収4900万ドルを稼ぎます。また、常識外れな金遣いの粗さで世間を驚かせます。全てを手に入れ「ウォール街のウルフ」と呼ばれるようになります。だが、その行く末には想像を絶する破滅が待ち受けています。
国家が破産する日(2018)
韓国全土を揺るがせた1997年の通貨危機の裏側描いた経済サスペンスです。なお、史実とリサーチに基づき、危機を前にした人々の群像ドラマを描きます。
1997年、先進国の証ともされるOECD加盟を果たした韓国は、経済の活況に沸きます。だが、韓国銀行の通貨政策チーム長である女性ハンは迫り来る通貨危機を予測します。そのため、国家破産を避けるべく奔走します。また、同じく危機をいち早く察知した金融コンサルタントのユンは、これをまたとないチャンスとして一世一代の大勝負に打って出ます。そんな中、町工場を営むガプスは好景気を信じて事業の拡大を進めます。
ストーリー自体はフィクションです。綿密なリサーチと史実をもとに、危機を回避しようとした中央銀行員、利用しようとした投資家、巻き込まれた中小企業経営者の3人の視点で韓国の経済危機が描かれています。物語に厚みを持たせ、3者の視点から通貨危機へと突き進んだ韓国経済の裏側をリアルにして分かりやすいです。